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聰子の日記広場たより   五六五号
              二〇一一年三月九日(水) 旧更衣五日
 八日(火)中間市の緑が丘第三幼稚園に行きました。保護者総会後の一時間を保護者に「こども・こころ・ことば~言葉をさし出す」と題してお話しするためです。船津園長から抹茶の接待を受け感激しました。二月六日は頴田公民館での「絵本のある子育てPart2」でも同じく「こども・こころ・ことば」でお話しさせていただきました。どちらも私の敬愛する若い友人kinoさんの依頼です。彼女との縁は次号に。
 伝えたいのは「ことば」には命があるから、その言葉を大切に使いましょうということです。現代社会は機械音に囲まれています。自動販売機や、お風呂にも。それはそれで便利ですが、わたしたちは素晴らしい言葉を持っているのだから、肉声でそれを伝えていきましょう。機械音、特にメディアの音は子どもへの虐待です。
 生まれたての赤ちゃんが、にこっと天使の笑顔を浮かべるのは、風や光や草木の声を聴いたからなのです。私たちもそういうかすかな囁きは聞こえていたのですが、知識を詰め込んでしまって聞こえなくなったのです。だから、時に自然の声の聞こえる人がいるのでしょう。憧れます。
 一九九八年国連は「日本の子どもはメディアに虐待されている」と警告しました。二〇〇四年には小児医会は「二歳まではテレビを見せないように」と親に助言しました。それは自閉症的な症状の子が、多く小児科を受診したからです。勉強不足の医師から「自閉症」と診断された子を、川崎医科大小児科教授の片岡直樹さんはテレビやビデオを消すことで何人も治しました。ただ、言葉が出ない、目を合わせない、表情が乏しいなどの症例が出るのは五〇人に一人です。だから、テレビは子どもがじっとして面白がるからと気にしない人が多いようです。でも、機械音は子どもを育てません。はっきり言えば機械音は子どもを毀します。子どもが育つのは自然の声です。小鳥の声、海や川の揺らぎ、空からのメッセージ、風・・・そして人間の優しい肉声です。
 最近若い年齢の思いもかけない犯罪が増えています。成績は優秀だったと書かれています。小さいころから機械音に囲まれた結果かしらと、怖いです。テレビやビデオは面白いし知識が増えるけれど、それだけでは自分で考える力はつきません。 
メールやツイッターで文章力がつくと評した人がいますが、やはり肉声
が一番です。自分の言葉を自分の声で話す。それが基本でしょう。

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