平成十六年 聰子の日記広場たより20号
  通算四四五号     二〇〇四年十一月十三日(土)太陰暦神無月二日

 西田さんは町長選出馬を断念しました。家族の同意を得られなかったからです。
町議選の場合と町長選では、違います。ご家族の思いもわかります。岡垣合併を
阻止した彼女の力は、町政改革に向かうでしょう。町民のための政治は、ひいて
は一人一人の幸せであり、そこには彼女と家族の幸せが含まれるでしょう。
 十一日木曜日、下関の梅光学院短大言語コミュニケーション科の授業を受けました。
若い友人千桃子さんから「面白い講義があります」と誘われました。
はじめは断ったのです。翌日のことだしあれもこれもと用事は山積みでした。
でもお風呂に入りながら考えました。彼女が誘ったのはわたしに必要なことなのだと。
そう確信して決断したのです。結論から言えば、行って良かった。
 十九歳二十歳の学生と同じ講義、というよりワークショップでしたが、を受けるのは、
自己紹介で「六十歳です」と口が滑ったくらい高揚した気分でした。
 筑波大で心理学を学ばれた高橋久子教授がリードされ、臨床社会学教授の
赤堀方哉さんが見守る形の講座は「人間関係トレーニング」と体育館に移ってからは
「グループアプローチ的自己理解」
 先ず二人一組で
@最近読んだ本について話す。
Aマクベスの一場面を読点ごとに交代で読む。
B嫌いな人について話す。
C好きな人について話す。
 AとBは相手を替えて三回。色んな発見があります。それを学生がこう思ったと話すことが、
驚きでした。一人一人が自分の言葉で話しています。言葉が浮いていません。
 言葉の背後に、生きている人間を感じました。
 高橋久子さんは村中李衣というペンネームで沢山本を書かれています。
日記広場で読んだ「ウンコ日記」原作者であり、野間児童文芸賞の「おねいちゃん」は
つい最近牧山小の職員用図書で見つけて読んだばかりでした。
 李衣さんの一番新しい本「跳ぶ教室ー人間関係教育の試み」はこの授業のあとで読みました。
体育館で目隠しして探したあの子が本に書かれていました。
知識ではない、体験による自己構築がここに確かにあります。
生きた教育への期待が持てます。ああ、学生になりたい。