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 平成十六年 聰子の日記広場たより1号   
 通算四二十六号 二〇〇四年四月十日(土)太陰暦如月二十一日   
 
 牧山小学校の櫻が見事です。坂道を上っていくと左側は崖になっていてその上に咲いています。
 まだ堅い蕾の時から右側の櫻の幹には手を触れて「咲いてね」と頼んでいました。どちらも遜色なく咲いています。それが七日の始業式にははらはらと散って、道は桜色です。花びらを踏むのは勿体ないけれど、踏まないと辿り着けません。しあわせな気分でした。櫻の花に囲まれるとどうしてそういう気持ちになるのでしょうか。
 井手浦にはまだ子どもたちと行っていません。いろんな都合が重なって延期です。なにしろ遠いし春の天候は不順だし、見せたいというわたしの気持ちは強くても、機が熟さなかったのでしょう。でも茶房青花でスコーン作りを角さんから日記広場のこどもたちとお母さんが教わって楽しい美味しい時を過ごしたあと、友人の東亜子さんに頼んで井手浦に行ってきました。
 健気に葉をつけて伸びようとしています。隣の櫻は一輪咲いていました。枯れたのはないようです。悪いことを想像すると、そうなる可能性が生まれると聞きますので、枯れたらどうしようなど思いませんでした。でも絶対大丈夫とも思い切れずに、八割信じ二割は意識の外に追い出して、苗木が喜んでいる様子を思い浮かべたりしました。
 浄水場の廻りの櫻は静かに咲いていました。私たちの苗木がそのように見事に咲くにはあと三十年は必要でしょうが、来年の花を期待は出来そうで、とても嬉しくてなりません。
 日記広場は十年目に入りました。井手浦に植えた櫻の苗木のようなものです。この櫻は花は咲いていませんが、土に根を伸ばそうとしています。しっかりと葉をつけて、樹を育てようとしています。枯れてなんかいません。枯れません。
 子どもは樹です。花が咲くためにたくさんの準備が必要です。これがいいと信じる心、迷いながらも前へ
進もうとする心。そして子どもの全てを認め受け入れ大きな愛情。かならず子どもは伸びていくでしょう。     


植樹して40日目の井手浦の櫻

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