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聰子の日記の広場たより 18号      
通算四一二号 二〇〇三年九月十三日(土)陰暦葉月十七日

 九月九日重陽(中国では奇数は陽の数。それが重なるから重陽)の節句の夜は雷好きなわたしには素晴らしい見物でした。昼間同然にする稲光の明るさは怖いけれど、身震いするくらい綺麗です。夜空にとどろく音は、鉄の車輪の大きな馬車で雷帝が大空を縦横に駆けているようでした。
 火星接近がこの異常気象の原因なのではと、雷の轟を聴きながら思いました。地球をこんなに汚したことへの天の警告と思うのは怖すぎます。
 淑子さんの音楽会ティエラはイタリアおよびスペイン語で「地球」「大地」の意味です。地球の全てを愛したいという淑子さんの思いからの命名でしょう。
 第四回目のティエラの第一部での、元日記の広場の行正香奈子ちゃんと小野慎平君の演奏は、それぞれの成長を嬉しく聴きました。香奈子ちゃんのお祖母ちゃんの美智子さんのひたむきさには一番沢山の拍手でした。
 第二部は遠方からティエラのために駆けつけた山下智加さんのショパンの「英雄」。若い瀧口直毅(ヴァイリン)田村朋弘(チェロ)両氏と淑子さんとのピアノトリオはメンデルスゾーンも良かったのですが、タンゴの巨匠ピアソラの曲には「ああ、音楽はいいなあ」と感嘆しました。アンコールしたかった。
 最後がラテンバンドです。消防署の音楽隊にいた楢橋純子さんが、フリーになって活動中に知り合った方たちで、ティエラのために作ったバンドとのこと。
 その中に、不思議な出会いをした山下逸郎さん(広場たより三三七号・2002・1・30参照)を発見したのには、驚きました。逸郎さんは、一六歳でドラムを始め、一九七九年にラテン・パーカッションの巨匠ティトブエンテ氏より直接指導を受けラテンジャズの道に。ソニー生命保険の本業のかたわら「ラテンラティーノス」のバンドリーダーとして活躍中です。
 テキーラやエルマンボの情熱的なリズムを有紗ちゃん(八歳)俊宏君(二十代)岩下妙子さん(六十代)はじめ皆さんは体で受け止め、楽しんでいました。入場料千円でいいのかしらという声も聞かれるほどの、いい音楽会でした。
 その音楽会のあとの子猫のお話しは来週にいたします。

芙蓉  
 唐の時代、白居易は「長恨歌」で楊貴妃を芙蓉に例えてその美しさを讃えたが、
そのころの芙蓉は大きな花という意味で、
蓮の花のこと。
源氏物語桐壷の巻に「太液の芙蓉」と書かれているのは
楊貴妃にちなんだ「太液池の蓮の花」のこと。




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