九十一回グランパ句会
       二〇〇七年八月六日(月)原爆忌 旧水無月二十四日
特選                             作者
  ホ由照 1 知らぬまま去りぬる人やイワカガミ しいもあ
        2 強い陽射し誇らしい笑みヒマワリや ゴン
もし    3 スイスイスイトコロテン夏の風 又太郎    
  美     4 ひまわりの天にもとどく黄金花 ミルク
  桃     5 太陽いっぱい浴びて向日葵気分 藍
  聰し虎  6 吾子の太鼓裁縫箱にしまう夜   夏日
  蓮照筆 7 たがために頬染めにけり山ぼうし すゞ
  乱し虎 8 いちじくの乳汁冷たき朝の愛    聰子  
      9 片側の乳房めざめる良夜かな   結
  ホも  10 小さきゆえ俺を悩ます蕎麦の花  野捨次郎
次又昌11 草に散る老朽船や西日染む    星
  桃昌 12 嬉しきは片影をなすプラタナス   乱葉
  更  13 プラタナス、ラッピングバス、あぁ夏休み  もとお
ゴ青美照筆 14 鬼灯を口に含んだ昔かな    桃
次藍夏乱  15 立葵バス待つ妊婦の姿やさし  ホロロ
      16 キャンプ場野菜を刻む音がする  虎血
        17 ビールのむ心地の良さよハイになる 我洲
結まゴ星由 18 月見草夢きれぎれに光かな    更紗
ホ       19 香月坂風突き抜けて月見草   賢二
も賢す更 20 柔らかな足の裏から月見草    聰子
  蓮     21 来ぬ人を見渡す川辺月見草    星
        22 夏野原駆けし頃あり昼寝かな    乱葉
      23 薔薇のとげあと摘ろうした答えです  しいもあ
 青照昌   24 野いばらの触るれば痛し孤高かな 更紗
      25 薔薇のとげ恋の痛みと重ね合う   桃
       26 空は大輪の花手にはラムネ      藍
  す       27 大空や大輪の花火輝く      ミルク
桃由青 次賢聰す筆 28 雑草のあつかましさで丁度いい  ゴン
又美  ま星青29 夏草に誰が撒いたか露の玉  すゞ
    も星   30 裾濡らす草踏み入ればバッタ跳び 乱葉
          31 蝕まれ櫨の葉紅く燃えて落ち    賢二
  夏し虎  32 広島忌卵の殻が剥きにくい    聰子
     蓮   33 山笠や明かりにくりだす人の波  我洲
          34 花嫁の手紙にうるっとくる     もとお
    夏乱   35 緑陰を探し歩いてもひかぬ汗     藍
          36 白萩や流れ流れて酒場へと   又太郎
    昌     37 一隅の明かりとなりし萩の花     賢二
    虎     38 失せしひと煙る谷間のミヤマかな  しいもあ  
    美     39 おはようとつるに幾つも揺れる朝顔 ゴン
賢 も星蓮  40 彼の人に届けとばかり蔓伸びる  すず
  賢青    41 花石榴咲くままに落ち濡れるまま ホロロ
乱す 又桃   42 亡き父母の住処の跡の夏木立   星
 聰ます更昌 43 少年のただ大木に抱きつき 夏 野捨次郎 
    藍由    44 花のごと清流を逝くオフィーリア  更紗
  ゴ  45 幸せになれとささやく四つ葉のクローバー ミルク
   聰乱賢  46 台風や鈍感なもずく眠りをり     もとお
   結     47 左耳をラジオ通って右福耳      夏日
結ゴ星美更48 電話口花植えてたのよと弾む声 野捨次郎
   桃     49 灸花光が差してポトリと落ちた   夏日
聰も 結次ホ 50 何て愚かな朝だ目玉焼き      又太郎
  又    51 雨けぶる長崎街道松景色     ほろろ
    筆   52 見るだけはきれいに咲きし罌粟の花 桃
        53 芥子坊主背なの観音やぶにらみ 結
    桃   54 花菖蒲水に咲くかな風呂に入れ  我洲
        55 爆死する僕の魂花となる      虎血
   筆 由  56 ポケットのこぶし取り出す原爆忌  結
        57 天の川見上げてみれば千の風 虎血
今月の高点句
 十一点 雑草のあつかましさで丁度いい  ゴン
  七点 夏草に誰が撒いたか露の玉   すゞ
  ゞ  彼の人に届けとばかり蔓伸びる すず
  ゞ  電話口花植えてたのよと弾む声 野捨次郎
  ゞ  何て愚かな朝だ目玉焼き    又太郎