第八十八回グランパ句会 
   二〇〇七年五月七日(月)旧弥生二十一日
    兼題「蝶」
特選     選 (作者)
         1 あどけない君の瞳は蝶を追う(ゴン)
       ゴ 2 風もなく桜が一つ一つおりてくる(夏日)
       聰 3 竹の秋風騒ぐ先に飛行機雲(ホロロ)
       星 4 女体消え蝶の大群午後の砲(野捨次郎)
     ゴ・星 5 ジャスミンのかほり溶け出す風を見る(賢二)
       乱 6 友逝きて躑躅が咲きて風が吹く(虎血)
       結 7 麗かな午後に包まれ蝶は逝く(藍)
     結・乱 8 憎まれて心静まり蝶発ちぬ(星)
   ホ・夏・賢 9 さび付いた蝶番の薄暮かな(聰子)
       賢10 菖蒲湯につかる嬰児授かれば(又太郎)
        11 城山や緑の風に蝶渡る(乱葉)
       聰12 谷に充たされた谷のごとくに薔薇包む(結)
       夏13 見渡せば初夏の風景草原の中(ゴン)
      ホ14 森の中蟻の隣りで蝶眠る(夏日)
   次・ゴ・乱15 水仙の水吸う力香を放つ(ホロロ)
      結16 音立てて紋白吸いたり月の泉(野捨次郎)
        17 散り初めし芍薬の花抱きしめる(賢二)
        18 友逝きて蝶となりて空を舞う(虎血)
        19 ちょっと淋しげチューリップ(藍)
       賢20 この男見る目持たずや蝶のごと(星)
ホ・夏     21 蝶よ花よ青虫でいる自由(聰子)
       乱22 新緑を励ます山彦ひんやりと(又太郎)
 夏・ホ・次23 花みずき風にちぎれて白き蝶(乱葉)
       星24 清らかな矛盾のひだよ薔薇笑う(結)
        25 鳴く雲雀田んぼの空で気持ち良く(ゴン)
       乱26 牡丹の芽蝶がヒラヒラヒラヒラ(夏日)
        27 畦青む旅人の目の温かし(ホロロ)
        28 黒蝶鋭角ニ薔薇園ハ処刑台(野捨次郎)
     聰29 鉄塔の霞みて続く遠賀川(賢二)
   星・次30 風吹いて飛ばされまいと蝶の意地(虎血)
   聰・賢・ホ31 気まぐれたんぽぽの綿がとんでいる(藍)
        32 カプサイシン撒く蝶を握りつぶす夢(星)
       結33 蝶の名はきっと卑弥呼の横恋慕(聰子)
結       34 グラスの氷見上げる夜空終わったな(又太郎)
    ゴ・夏35 菜畑やあふれる命蝶蝶蝶(乱葉)
        36 まなざしは熱し希望を薔薇のひだ(結)
今月の高得点句  
 五点  花みずき風にちぎれて白き蝶   乱葉
 四点  風吹いて飛ばされまいと蝶の意地 虎血