第八十三回グランパ句会二〇〇六年十二月十一日
                   陰暦神無月二十一日
                   (作者)     特選 選
 1 赤白と街は染め雪チラチラ(ゴン)  
 2 ふぐ野菜なべで煮たてて一杯や(又太郎)
 3 水炊きやその後みそ汁餅うどん(夏日)
 4 かさぶたを剥ぐや寒かり秋の海 (野捨次郎)
 5 せいろ蓋ふちより吹き上がる今年米(ホロロ)    結
 6 鍋をかこみ談笑するは天国かな(ミルク) 又
 7 落ち葉枯れるも窓の外   (藍)
 8 湯豆腐の湯気に昔の友の顔 (ひめ本舗)  ゴ・楽・福
 9 酒をくみあたしとあなたは鍋とふた (楽竿)   ゴ・乱
10 才能が蓋されている憂い雲 (子房) も・結
11 悲しみがあとからあとから降ってくる (虎血)  次・水
12 この森のおしゃべり冬の葉のひかり (結)賢・次・子
13 露の棺わたしも横に入りたい(淳子)     も・聰・結
14 リリー賞景観悪し永田町 (もとお)
15 大雪や甑の蓋は踊りおり (盲蛙)    乱
16 破鍋の蓋無きこの身冬立ちぬ(乱葉)
17 手を出すな湯気の向こうに鍋奉行(賢二)
18 ひとつきりの鍋も磨かず星月夜(聰子) 又・楽・賢・盲
19 夕焼けに輝く木花満ち溢れ (ゴン)
20 大鍋のチャンコを食べるヒロ君や (又太郎) も
21 餅焼いてふくらみふくむフキノトウ(夏日)
22 胸腔の蓋を取れ君哀しみは麗し(野捨次郎) 乱・子・水
23 「志低く不器用」な高倉健 (ホロロ)
24 フツフツと鍋ふたから冬の家(ミルク) 又
25 鍋を囲むも人の家(藍 ) 聰 乱
26 風掃くやイチョウの波に富貴寺かな(ひめ本舗) 福
27 だんらんは今日も鍋かと鍋を食い(楽竿)
28 閉ざされた井戸を我らは抱えけり(子房) 盲・次・水
29 鍋の中悲しみを煮る冬薔薇(虎血)
30 白い枝黒い枝折る冬の旗(結) 次
31 君は星お願い流れないでね(淳子) ゴ・ミ
32 謝って今年はグラスで音頭とり(もとお)
33 寒風に蛙欲しがる井戸の蓋 (盲蛙)
34 夢を見し湯気立つ鍋に母笑顔(乱葉) ゴ
35 やきもちは河豚鍋にして食らいたい(賢二)乱・水又・盲
36 身も蓋もなくて街は時雨れけり(聰子) ミ
37 外は雨雪に変わるな愛してた (ゴン) 聰
38 我が故郷豊前名物猪なべや(又太郎)
39 鍋囲みふつうの人は赤くなる(夏日) も
40 頭蓋は重し吾青き沼に沈む(野捨次郎) 子
41 零余子飯ふぞろいに光り冬匂う(ホロロ)楽・盲 ・賢
42 冬空に輝いている満天の星(ミルク)
43 変わらない過去にふたをして(藍)   賢・子
44 散りもみじ私を奪う艶やかに(ひめ本舗) 子
45 ふつふつ鍋ガツガツガッサリパオパッパ (楽竿)
46 鍋底に隠した肉が見つからない (子房)
47 遺体には蓋をしましょう冬の雨(虎血)  聰・結
48 師をもたず定家百首はつきの冬(結)    福・盲
49 君は星流れたら拾いに行くよ(淳子)  ミ・次
50 飛行機の中でこっそり酒を飲み(もとお) 
51 割れ鍋や閉じる蓋なし年の暮れ(盲蛙) 楽・賢・水
52 差し向い鍋を頼んで無口なり(乱葉)   楽・福
53 河豚の鍋命を懸けて恋の鍋(賢二)
54 不眠の電波あふれ有蓋列車(聰子)