第七十四回グランパ句会 二〇〇六年三月六日(月)陰暦如月七日
                     (作者)       特選         選
 1 初雪の手足が凍える清掃作業(清)               ミ
 2 朝飯にメザシガリガリ苦旨い(ゴン)               又
 3 桃膨らみ小枝のむこうに日向ぼっこ (又太郎) 我・ミ
 4 引き潮に姿を見せる幼な鰒(ふぐ) (ミルク   )清・も   又
 5 立春や海鼠(なまこ)裂く女の指太し (野捨次郎)     清・乱
 6 諦めて烏賊(いか)の目ん玉潰しけり (聰子)          賢・次・清・乱
 7 春麗十枚三円袋折 (もとお)             
 8 春待つや君は魚の鱗(うろこ)にて (乱葉)           聰
 9 お茶の澱(おり)は冬の光か幻か (夏日)
10 一人酒泣いていないよ蛸(たこ)山葵 賢二)         清
11 名前なき人の眠れるこの土地に (虎血)            ミ
12 冬すすきカルスト台地羊達 (萬里)               も
13 祖母の庭今年は満開しだれ梅 (藍)
14 東風(こち)吹かば筑紫の宮に花便り (ひめ本舗)      又
15 山晴れて一面の菜の花映すもの (結)
16 雨が降る春の訪れ真近かな    (我洲)
17 青空に高くそびえる南天の    (清)
18 好きだからずーと一緒に金魚のフン (ゴン)
19 荒れ狂う浜辺まこ鰈(かれい)接近す (又太郎)
20 春光が肌を照らす湯船かな   (ミルク)             も
21 陸(おか)に来て海鼠怖じけることはなく (野捨次郎)      賢
22 鮟鱇(あんこう)うや異国の声の強きこと (聰子)         賢・次
23 一文字が四拾銭也魚買う    (もとお)             結・
24 春立ちぬかしわ手に寄る池の鯉   (乱葉)            我
25 梅が咲きやはり春はヤワラカイ   (夏日)      
26 秘め事の海静かなり桜鯛(たい)  (賢二)          次・松・又
27 春めいてパラソルの波人通り   (虎血)            清
28 冬の湖(うみ)きらめく光宝石かな (萬里)
29 さえ返る昔の記憶鮮明に  (藍)
30 旅誘うふわりふわりと春の雲  (ひめ本舗)
31 はこべらの芽が吹くころん石つぶて (結)
32 春の雨が一日中散歩にいけない (我洲)           ゴ
33 皆集まる作業所のあったかホーム (清)
34 鯉に餌競いパクパク寒い池 (ゴン) も
35 千代田区にセントラルパークを俺たちの自由を掴み取れ(我洲) ゴ・結
36 夫を待つじれったさよ時の音よ (ミルク)               我
37 魚頭断つ包丁怒りを納めえず (野捨次郎)          賢・聰・清
38 烏賊として下肢透き通る明けの六つ (聰子)        乱
39 三人に同時発信春の雪 (もとお)                ゴ
40 丼に泳ぐ白魚いかんせん (乱葉)
41 あっ!障子に西日だ!2月18日 (夏日)           ゴ・結・聰
42 白魚や悲しさ有りし透きとおる (賢二)
43 戦(いくさ)にはそれぞれの業(ごう)燃やしたり(虎血)   我・ミ
44 電話して苦しみ分かつこたつにて   (萬里)         次・ミ・松
45 体重計乗って魚々(ぎょぎょ)っとそり返る (藍) も
46 校を発(た)つ若鮎のうた天(あま)翔(か)ける(ひめ本舗) 乱・清・松
47 人を恋う不思議のときの柳の芽 (結)      
48 小寒や天女のようにやさしい日 (我洲)            松・聰

                            明けの六つ(午前六時頃