第七十三回グランパ句会 二〇〇六年二月六日(月)
特選   選                    (作者)      
        1 すずめたち羽根をさかだてて春をまつ(ミルク)
        2 暗い世の今を輝く悪魔たち(照)
       3 餅売れてるかな?霰が降ってきた!(夏日)  
  も・ ミ・乱 4 手を握り伝わる温もり雪溶ける(ゴン)         
        5 予算消化警備おばさんつらかろう(又太郎)
      聰 6 欠けし歯を舌でまさぐり夏遠し(野捨次郎)
        7 清白を洗う掌 紅く襟立てる(盲蛙)
     夏 8 目鼻口揃えて日向ぼっこかな(聰子)
      藍 ・ゴ  9 久方の青空風は透けた味(子房)
    ゴ 10 木枯しや林檎ほっぺの児に出会い(賢二)
  次・聰 11 君のその鼻が好きですフキノトウ(乱葉)
       12 おさな児のひとみに映る冬の雨(虎血)
     ミ 13 春寒の誰を信じか右往左往(藍)
     聰 14 春待つや口にバラード猫二匹(姫本舗)
     次 15 自殺願望こたつの中のひるね哉(我洲)
      16 人間のこれからのこと南無立春(結)
       17 荒波にうたれ強し夫婦岩(ミルク)
       18 ストレスが邪魔になってもがくかな(照)
       19 杵つきの音心臓の鼓動(夏日)
    又・乱 20 頬赤く笑顔で逃げる鬼ごっこ(ゴン)
   夏・結  21 年間にコーラを止めると57000円経費減り(又太郎)
       22 老いが薔薇耐え忍ぶるを知りはじむ(野捨次郎)   
   賢・夏  23 耳穴に涙のたまる冬薔薇(聰子)  
 ミ・ゴ・結  24 日暮れ早し薄い黄色のひなたみち(子房)  
       25 耳朶を押さえて歩く朝の雪(賢二)
     聰  26 恋ううるはひとをころすや喉仏(乱葉)
     子  27 右手にはお菓子を提げて冬晴れ間(虎血)
   結・藍  28 ぐつぐつと湯豆腐笑い友来たり(姫本舗)
   ミ・結  29 買い物はおれが運んだ冬の夕(我洲)
又・次・賢・藍 30 殺しおうて幾万年の寒銀河(結)  
      も 31 あふれでる涙おさえて卒業なり(ミルク)
        32 つらい事投げやりになることはある(照)
聰 ゴ   33 母の手の甲に憧れる(夏日) 結・聰 ゴ
      34 幼い手泣く妹をなでる兄(ゴン)
     も 35 時代の辛さどうやって皆で助け合うか(又太郎)
      36 揺れやまぬ堕紅残萼はつしぐれ(野捨次郎)
 も・乱・賢 37 小股とは指の股なり寒牡丹(聰子) も・乱・賢
次・夏・藍 38 くちびるに紅差す夜は蒼い月(賢二)  
      39 眉太き寡黙の男(ひと)に春よ来い(乱葉)
   又  40 線を引き足はスキップ冬の昼(虎血)
      41 若き日は夢の夢かな冬すばる(姫本舗)
      42 あたり前誕生日が来る冬の日(我洲)
    ゴ 43 親と子と吐く息ぼたん雪の空(結)
    * 堕紅残萼::唐の夭逝の天才詩人「李賀」の詩句の一つ