第六十四回グランパ句会 二〇〇五年五月十六日(月)

                         作者    特選   選
 1 山斜面地虫ついばむこまどりや   (又太郎)
 2 花がさく私の心はまだまだと     (ミルク)    きよ・も
 3 船がゆく関門海峡春の風        (夏日)    ゴン
 4 待つ身とは新樹の影に沈むもの    (賢二)   ミ
 5 割りきれない言葉を残す俳句なり   (子房)   糸
 6 パン焦がす桜桃忌など知りません    (聰子)  賢
 7 つばめ来る皿倉山もそこに在る     (乱葉)    ミルク
 8 銃持つ者の愚かなるメロディー     (虎血)
 9 初鰹タタキほうばりまずは一献     (又太郎)   乱葉
10 蝶が街の片すみで蜜を吸う       (ミルク)    さ・ゴ・き・賢
11 二羽の夏燕こちらを見ている      (夏日)
12 手土産は真っ赤なせんべい薄暑かな (賢二)   もとお・虎
13 春風がお前は馬鹿だと今年も言う    (子房)  虎
14 芍薬のほどけゆく闇気弱なり       (聰子)   乱・糸・賢
15 発情と呟いてみる風五月         (乱葉)   さ・虎
16 ナイフで裂く偽善者の首を        (虎血)
17 五月晴れ浜を行きかうタマ達や     (又太郎)
18 夜明け前楽しそうな燕の声        (夏日)   糸
19 左眼に目薬をさす初夏となり       (賢二)   さ
20 久々に水浴びしたき青空よ        (子房)   ゴ・又
21 ある朝をはにかんでいるかたつむり   (聰子)
22 閑居してかたつむりである背信     (乱葉)   賢
23 静けさや顔無き人の労働歌       (虎血)   結
24 青嵐黒酢飲んでる二人かな       (もとお)    ミ
25 はればれと千回書いて送る春      (ひめ本舗)
26 花びら花びら花びら別れ別れ      (結)     虎血・ゴ
27 空き缶を捨てる春の雲流れ       (我洲)    結
28 髪カット楽々として春通過         (ゴン)    も・糸
29 山深く入る若葉を身に浴びて       (きよ)   又・も・ミ
30 青嵐たかられおどされゆすられて (もとお)     き
31 スニーカー行く先々に春が住む (ひめ本舗)    又・き・ゴ
32 匂いたつ若葉はけもののすむ闇を (結)
33 マンションは墓場だと春の咳き (我洲)
34 恋をしてトマトをがぶりがぶり (ゴン)       さとこ・結・乱・賢
35 病む母は五月の風の赤子です (きよ)      ・又・さ
36 青嵐真紅に染まった海がある (もとお)      又
37 はれやかに桜のびのび電車待つ (ひめ本舗)  糸光・も
38 東京を捨てよ風薫る海に出よ ( 結)        虎
39 五月晴れビールいきおいよく喉を (我洲)     ミ
40 ひきこもりやめて勇気の春夕陽 (ゴン)      き・結・ミ
41 涙する母は教えぬ五月闇 (きよ)          乱